心を満たすstephen smithのウォーム・ミュージック

   

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近頃のシティポップのムーブメントには飽き飽きしている。

聴くことがステータスになっちゃうようなオシャレでちょっぴりアンニュイ、そこもグッドなポップミュージック。

もうカタカナばかりで読みにくい!

 

サビ4つ打ちロックバンド達に見せたカウンターは見事だったが、シティポップにもそろそろ誰かカウンターを・・・。

 

そんなことを思っていた矢先、stephen smithというバンドを見つけた。

 

シティポップに乗っかれそうなニュアンスを持つオシャレサウンド。

 

 

・・・でもこのバンド、何かが違うんだよ。

 

余白の音楽

福岡で開催されるサブカルフェスの最上級、CIRCLE'16の他にも、りんご音楽祭にも出演しているニューカマーという位置づけのstephen smith。

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CIRCLE、なんとも初夏が似合うさわやかな顔ぶれのフェスだな。

 

そんな彼らの音楽、メジャーセブンスとゆるいリズムが作る雰囲気は昨今の流れに沿うようだが、「余白」が抜群にイイ。

それはきっと3人という最小限の編成、シンセという上物が存在しないからこそ成り立つモノ。

ただ流れるだけじゃなく、盛り上がるべきとこは盛り上げる、起承転結があるとこもセンスフル。

 

あとは声が凄くいい。

 

メインのボーカルの声がいいうえに、コーラスワークも気持ちいい。

余白を基調に、それを埋めるアイデアが豊富な印象。3人編成のいいとこ取りをしたような音楽だな、stephen smith。

 

ルーツが見える

新しい音楽ではない。むしろ古良い

そもそも「新しい=良い」って構図はナンセンスだけども。

 

ただ特にバンドって、いろんなルーツが見える音楽が素敵だよね。

stephen smithはブラックミュージックかな?おそらくD'ANGELOとか好きなんでしょう。

 

でもたぶんアレだ。

Twitterなんかで、「ペトロールズみたい」って比喩されるんだろうな。

たしかにサウンドは似てる。3ピースだし、コーラス、余白の具合も。

 

でも個人的には、ペトロールズと比喩されるのはちょっと違うかな、と思った。

それもこれも、根っこの部分から違う。

これは想像だが、彼らもペトロールズって言われるのあんまり嬉しくないんじゃないかな。

 

背景に人情が見える

僕がstephen smithを気に入った理由、そしてペトロールズやシティポップ勢と違う点は、音楽の背景にバッチリと人情が構えているところだ。

 

微かに見えるどころじゃない、ハッキリと見える。肉眼で。

 

あたたかい。売れそうだ。

 

まぁでもstephen smithよりもおもしろい試みをしてるだとか、純粋に音が洗練されているバンドはたくさんいる。

そこらのシティポップと変わらないって感想を持つ人もいるかもしれない。

 

しかしだ。脈々と流れてきた古き良き音楽の血を汲み敬意を払い、それでありながらこんなにも感情をオシャレに昇華してるバンドはそう多くない。

 

流行りはみんなスタイリッシュでダンス上手だけど、このバンドはどこかシャイで不器用な青年感が出てる。ちょっぴり田舎っぽい。

それがいいんだよな。僕が田舎出身だからかな。

 

 

 

stephen smith、サーチに引っかかりにくい名前だけど、ただオシャレなだけのバンドを蹴散らしていってほしい。

 

 

だけどもし。

もし、彼らがシンセを入れようものなら、すぐに聴くのをやめるだろう。

 

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