Radioheadの新作がアンビエントに火をつける

      2016/05/12

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Radioheadのニューアルバム、A Moon Shaped Pool。

みなさんもう聴いただろうか。

Webサイトが真っ白に消えるなど、わくわくする仕掛けの後の突然のリリース。

Googleが2時間くらいフライングして公開しちゃったのは面白かったけど。

とはいえ待ちわびたアルバムのリリース。

先行公開されてた2曲の雰囲気通り、アンビエント色強め。

一つの集大成として記憶に新しいIn Rainbowsと同系統。僕は今回のアルバムの方が好きかもしれない。

 

リリース形態の変遷

Radiohead然りJames Blake然り、一切のプロモーションを行わずにダウンロードで突然新作をリリースし、その後CD,LPと順を追って出すというルーティーンが確立している。

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事前にリリースを発表し、ツアーもすぐに発表、プロモーションもリリース前にやるというのがまだまだ主流の日本の音楽シーンが変遷を迎えるのも近いだろう。

 

が、日本でも実験的な試みは近年すでに行われている。

 

それはご存知、Mr.Childrenが昨年リリースしたアルバム、Reflectionと、それに関するプロモーション、ツアーの試み。

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リリース前にファンクラブ限定でほぼほぼ新曲だけのツアーを行い、それを映画化し全国で1週間だけ上映した後のアルバムリリース。

コアなファンからライトなファンまで、その名の通り、徐々に反射しながら「Reflection」が広がっていくプロモーションは綿密かつ大胆で、その手のかけようは国民的バンドが日本の音楽業界に投じた大きな一石だったように思える。

 

国内でも海外でも、大きな音楽家こそ“考えて”いるのだ。

これを読んでいる音楽家のみなさんは敷かれたレールの上をただ転がっているだけになってはいないだろうか。

 

出来る事はいい音楽を作ることだけでは決してないはずだ。

 

レディオヘッドの新作の方向性

話を戻そう。

とりあえず、Radioheadの新作は傑作という話だ。

もうアルバム通してアンビエント鳴ってる。

相変わらずトムの声は神がかってるし。

サウンドとサウンドの間を埋める培養液のような歌声だ。

その歌声を聴いてると曲に血が通っていくのが見えそうだ。

 

かなりゆったりした曲が並び、ピアノがどの曲もやけにドラマチック。

トム失恋でもしたのかな。

 

07年、同じように突然、しかも買い手の言い値でいいよ。というIn Rainbowsのリリース時を思い出す。

こうセンセーショナルなリリースが似合うバンドだ。

 

新しいのか?と言われると

レディへの新作と聞くと勝手に斬新な音楽を期待する人が多いこと。

まぁこれまでの彼らを見てくるとそう期待する気持ちも分かるが。

 

今回のアルバムは、そう意味では特段新しい訳ではない。

ただその分、美しさや細かいニュアンスへのこだわりを強く感じた。

 

その点、僕が勝手にRadioheadに求めているセンチメンタや刹那の美しさは多いに詰まっていた。

これこそRadioheadだ!と声高に叫びたい。

 

無機質なノイズ、ビートとかなり有機質なボーカルやピアノ。

この均衡こそがRadioheadたる所以であり、トムの声の暖とバンドの冷が溶け込むのが最大のアイデンティティだ。

 

スティーブ・ライヒやバトルズも聴きたくなってきた。

 

 

とにかく、Radioheadの今作、さらにバンドとアンビエントの融合を推し進めそう。

SNSなどで満足しているのも音響系トラックメイカーが多いように感じる。

前にもとある記事でその事について触れたんだけど、その傾向、僕としては嬉しい限りだ。

 

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