日本が誇るレーベル "flau"

   

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今年1月末、flauより、Port St. Willowのセカンドアルバムがリリースされた。

Port St. Willowは、Brian Enoにも絶賛されたブルックリンのマルチ・インストゥルメンタリストNicholas Principeによるプロジェクトであり、その声はRadioheadトム・ヨークと比較されるほどだ。

これまでもflauは良質なリリースで日本の電子音楽界をリードしてきた。

海外でも積極的にレーベルショーケースを開き、レーベルオーナーのausも海外ツアーを敢行するなど、常に世界基準の活躍を見せている。

flauのリリースは絶妙な新鮮感を伴う

たとえば、電子音楽を評価する形容詞として、「新しい」や「前衛的な」というものがある。

ノイズを基調としたミニマルミュージックはそう表されることが多いし、正直それは褒められているのか誰もよく分かっていないところだ。

ここで難しいのは、「今までなかった新しいモノ=誰も必要としていないモノ」であるかもしれないということだ。

新しいモノは基本的に人の理解を超えたところにある。だから、それがいいのか悪いのか、なんとなくしか誰も分からない。(勘違いして欲しくないが、僕はノイズミニマルミュージックめちゃめちゃ聴く。)

だからか、僕は新しいという形容が好きではないのだ。

でも、flauのリリースする音楽は、理解の範疇を超えない。

この言葉の善し悪しは分からないが、「分かりやすい」音楽である。

そうでありながら、「なにか新鮮だ」という印象を残す。

それは、今まで影響を与え続けてきた電子音楽の周りに潜む、「ありそうでなかった音」を独自に表現している音楽家を取り上げているからか。

「半歩分」新しいのである。かゆいところに手が届くというか。

まさにPort St. Willowは「半歩」新しい

Port St. Willowのリリースに話を戻す。

最初に聴いた時は、トム・ヨークかと思った人も多いはずだ。

トム・ヨークほどの繊細さはないが、Tim Heckerのようなアンビエント系のトラックに紛れ込むファルセットは鳥肌ものだ。

カナダや北欧に影響を受けているのか、声色はトム・ヨークっぽいが、発声にちょっとBjorkっぽさも垣間見えた。

サウンドや声単体で見ると、ルーツもしっかりと理解出来るが、合わせると絶妙に新鮮だ。

この感触がなんともflauっぽいなぁと思う。

対照的に女性SSWは溢れている

同じようだが、女性SSWがアンビエントトラックに声を合わせるのは溢れている。

flauからも、CuusheやNoahなどがそう。

アプローチの角度は違うものの、系統が同じと言えるミュージシャンはもう「ありきたり」と思われていそうだ。

(ベルリンのレーベル、onpa)))))からリリースしているノイズミュージシャンのKyokaも、歌を勧められるがありきたり感があると述べていた。)

男性の声は女性に比べるとまだまだ電子音楽界においてはそこまで進出していない。

ただその分相性は相当厳しい気がするが、これからあっと驚くような声色の男性アンビエントミュージシャンが出てきたら面白いだろうな。

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